雨漏りや、エフロ(写真の白い劣化部分)などの原因としてシールの劣化が挙げられることは非常に多いです。シーリングが防水の機能を持つ以上その劣化は実際に雨漏りやエフロの原因になることは多いです。ただ、この写真のような場合、シールの劣化は顕著で補修の必要はありますが、雨漏り(あるいはエフロなど)の原因、すなわち水の浸水はこのシールの劣化からではありません。この劣化は水がここから外へ逃げている、と考えられます。どこかからか浸水した水がこの劣化部から外へ流れ出てそれがエフロを形成した、と、考えられます。つまりこの上部に何らかの浸水原因があると考えることもできます。仮にこの下で雨漏りをしていた場合、ここのシールを打ち替えても浸水は止まっていないため、雨漏りは治らない可能性があります。また、流れが変わったことにより、元々の雨漏りは止まる可能性はありますが、浸水自体が止まったわけではないので他から雨漏りする可能性があります。雨漏り=シールの劣化と決めつけて考えるのは危険な場合があります。
投稿日:2024年11月6日